病院・施設機能説明チャート

 「病院・施設機能説明チャート」改訂版(第3版)を作成しました。
 この改定版の初版は、以前、第5ブロック巡回医療福祉相談会(江東区)の実行委員会で作成したもので、平成22年の公開講座で改定版(第2版)を作成し配布しました。 昨年末、地域巡回医療福祉相談会の企画運営委員会の委員から「パンフレットを改定し利用したい」との意見があり、その後広報プロジェクトや理事会で検討し、ようやく第3版として印刷することになりました。現在最終原稿のチェックを行っています。今回は、印刷物として会員の皆様に送付するとともに、東京MSW協会のホームページからもダウンロード可能といたします。患者さんやご家族にとって、望ましい地域包括ケアの実現に少しでも役立つことを目的として作成しましたので、地域巡回医療福祉相談会や院内外の勉強会等でも活用していただければ幸いです。
 なお、今回の改訂版で注意しなくてはならない点がひとつあります。それは改訂版の説明にある療養型病院の平均的費用が15万円以上という現実を社会福祉の専門職として肯定するものであってはいけないということです。日常の退院支援の中では、月額10万円の費用を支払うことも困難で、やむなく在宅退院や遠方の病院を選ばざるを得ない場合も少なくありません。また、地域の医療機関と連携する中で、差額室料の柔軟な対応や、きめ細かく減免制度などを活用し、10万円に近い金額で入院可能となる場合もあります。逆に病状によっては平均の数倍の金額を提示される場合もありますので、今回のものはあくまで一例です。
 一人ひとりの患者さんに、少しでも望ましい病院を選択していただくことは、患者さん、家族の生活、生命に大きく影響し、重要です。退院支援にかかわるMSWや医師、看護師は、現場で様々な葛藤を抱えながらも、誠意をもって取り組んでいることと思います。診療報酬改定により退院支援加算1が新設され、国も、限られた期間の中でも患者さんや家族が納得した選択ができる退院支援が行われるよう求めていると思います。今後、ますます費用負担が困難な患者さんが増えると感じています。現場で一番かかわっているMSWが代弁し、制度を整える活動を行う必要があると思います。
 パンフレットが独り歩きすることのないよう、MSWが一つの資料として目の前の患者さんや家族の話を聞き、丁寧な説明を行っていただけることを願っております。現場の退院支援では、小規模多機能や施設のショートステイも選択肢にあるかと思いますが、今回はショートステイなど介護保険の在宅サービスは掲載していません。介護保険サービスについては各自治体のパンフレットなどを併用してください。
 会員の皆様のご意見がありましたらお知らせください。次回の改訂に反映させたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。